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LPSA問題について・その5

連盟から独立して新たに立ち上がった新団体のLPSA。だが当初の予定とは異なり一部の女流のみの独立となった。つまりは分裂という悲劇を招いてしまったのである。ではそこまでして独立した意味はなんだったのか。LPSAの存在意義について考えてみたい。

LPSAの活動で最も評価できるのは普及活動の面である。女子アマ王位戦、中学生女子将棋名人戦、小学生女子将棋名人戦等を主催している。特に若年層の女子大会を創設した点は素晴らしい。女性の将棋人口は少ないため、熱心な普及活動は不可欠である。

また、連盟側の女流の待遇が向上した部分もある。女流四段以上もしくはタイトル獲得経験者は将棋連盟の正会員となれるようになったのだ。分裂騒動の影響から、女流の待遇を改善しようという動きが出てきたのであろう。もっとも、LPSAの女流が恩恵を受けている訳ではないが・・・。

一方、本業であるはずの対局の面では、充実しているとは言えない。成績面では元から連盟の女流が勝っていたが、ここにきてその傾向が顕著である。連盟の女流は日に日に力を伸ばしている。これから先、さらに差がついていくと思われる。LPSAは普及をメインとしていて、あまり対局には熱心ではない様子なのである。ここが問題点である。

細かい話だが、LPSAの公式ブログの公式戦記録一覧を見ても、2008年度分までしか見られない。それ以降の分はどこかに記載されているのだろうか?あと、LPSA独自棋戦における通算成績も見当たらない。しかし、通算成績というのは棋士としての存在価値を示すものである。それを集計して、ファンにわかりやすく公表するのはプロ組織として当然である。そんな当たり前のことも理解していないのだろうか・・・?

自分の印象として、LPSAは公式戦の重要さに対する認識が著しく欠けているように見えてしまう。それがボイコットにも繋がっているように思う。いくら普及で素晴らしい功績を残しても、棋士の本分である対局をおろそかにしていては、なかなか将棋ファンの理解も得られない。LPSAには、本業の対局での今まで以上の頑張りを求めたい。個人的には連盟に再合流して切磋琢磨すべきと思うのだが。

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むりやり矢倉と嘘矢倉

先日のNHK杯決勝で羽生善治三冠がむりやり矢倉を用いた。これは非常に珍しく、プロの公式戦ではめったに出てこない。レアな戦法である。ただしアマチュアでは指す人も多く、それなりに勝てる戦法である。

また別の戦法として、嘘矢倉というのも存在する。名前の定義が曖昧なためよく混同される方もいるが、微妙に違う戦法なのである。


1 むりやり矢倉

プロでは田中寅彦九段がよく使っている。先後どちらでも使え、とにかく何がなんでも矢倉戦に持ち込もうという発想である。

よくあるパターンは第1図である。後手は横歩取りを目指しているのだが、先手がそれを拒否して5手目に角道を止め、ここから矢倉を目指す。

第1図


第1図以下、△8五歩に▲7七角と飛車先を角で受けておいて、この後矢倉に組み替えるのである。だいたい参考図のようになるが、後手の飛車先交換を阻止して、矢倉戦に持ち込めるのである。

参考図


組み替えるまで時間がかかるのが難点だが、横歩取りや相掛かりを指したくない人が矢倉戦に持ち込める、という点が大きい。特に大会などでは自分の土俵で戦いたいという意識が強くなる。よってアマチュアには愛用者が多いのである。


2 嘘矢倉

むりやり矢倉は何でもかんでも矢倉を目指すのに対し、嘘矢倉は「相手の出方によって戦い方を変える」という、高尚な戦法である。かつて、谷川浩司九段もよく用いていた。

具体的には第2図の後手番のような戦い方である。

第2図


第2図以下
▲4八銀なら△4二銀として相矢倉に。
▲2五歩なら△3三角から振り飛車に。

このように、相手の出方によって戦法を変えてしまうのである。

この形から矢倉になると、後手が飛車先不突き矢倉となる。これは通常形より後手が少し得している。このように、わずかな得を目指すのが、嘘矢倉の思想である。▲2五歩を決めてきた場合は飛車を振ることになるが、力戦好きの人なら向い飛車にしてみるのもいいだろう。


大雑把に説明したが、簡単にまとめると、むりやり矢倉は多少損してでも矢倉戦に持ち込むという、少し強引な戦法であり、嘘矢倉は序盤の駆け引きによって少し得しようという発想である。どちらも立派な戦法なので、ぜひ試してみてください。




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プロフィール

gyan

Author:gyan
30代の男です。棋歴は20年位で、アマ二段の免状をいただいております。居飛車党で横歩取りが得意。羽生善治先生の大ファンです。

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