2強時代到来!渡辺明竜王、三冠に!
棋王戦第4局は渡辺明竜王が郷田真隆棋王を破り、3勝1敗で初の棋王位を獲得、自身初の三冠となった。
本局は先手の渡辺竜王が角換わりを目指し、郷田棋王が受けて立つ形となった。第1図は終盤、渡辺竜王の攻めが繋がるかどうかギリギリな局面である。

第1図以下 △7八飛成 ▲同玉 △4五角 ▲5六歩 △3六角(第2図)

△7八飛成がすごい勝負手である。飛車を渡してしまうが、桂馬を払って、あわよくば入玉しようという狙いである。これには渡辺竜王も意表を突かれたに違いない。だが、ここから渡辺竜王は着実に攻めを重ね、徐々に後手玉を追い込んでいく。

第3図は郷田棋王が△3三飛と埋めたところ。郷田棋王のこの一局に縣ける執念の一手である。だが、形勢はいかんともしがたい。ここから渡辺竜王がきっちり決める。
第3図以下 ▲2五歩 △5七と ▲2四歩 △6七と ▲2三歩成 △同飛 ▲2四桂(第4図)

▲2五歩が急所の攻め。ここでは▲3六桂として▲2四桂を狙うのもあったようだが、堅実に歩を伸ばしていくほうが渡辺竜王らしい。ポイントは後手の3枚の銀に触らずに攻めている点である。当然の寄せとはいえ、センスのよさを感じさせる。以下▲2四桂まで進んで、後手玉は詰んでいる。
本局は157手の大激闘だったが、渡辺竜王が見事に制し、自身初の三冠となった。これで羽生善治三冠とタイトル数で肩を並べる形となり、まさに2強時代の到来である。来期は羽生三冠との雌雄を決する戦いが見られることだろう。今から楽しみである。


本局は先手の渡辺竜王が角換わりを目指し、郷田棋王が受けて立つ形となった。第1図は終盤、渡辺竜王の攻めが繋がるかどうかギリギリな局面である。

第1図以下 △7八飛成 ▲同玉 △4五角 ▲5六歩 △3六角(第2図)

△7八飛成がすごい勝負手である。飛車を渡してしまうが、桂馬を払って、あわよくば入玉しようという狙いである。これには渡辺竜王も意表を突かれたに違いない。だが、ここから渡辺竜王は着実に攻めを重ね、徐々に後手玉を追い込んでいく。

第3図は郷田棋王が△3三飛と埋めたところ。郷田棋王のこの一局に縣ける執念の一手である。だが、形勢はいかんともしがたい。ここから渡辺竜王がきっちり決める。
第3図以下 ▲2五歩 △5七と ▲2四歩 △6七と ▲2三歩成 △同飛 ▲2四桂(第4図)

▲2五歩が急所の攻め。ここでは▲3六桂として▲2四桂を狙うのもあったようだが、堅実に歩を伸ばしていくほうが渡辺竜王らしい。ポイントは後手の3枚の銀に触らずに攻めている点である。当然の寄せとはいえ、センスのよさを感じさせる。以下▲2四桂まで進んで、後手玉は詰んでいる。
本局は157手の大激闘だったが、渡辺竜王が見事に制し、自身初の三冠となった。これで羽生善治三冠とタイトル数で肩を並べる形となり、まさに2強時代の到来である。来期は羽生三冠との雌雄を決する戦いが見られることだろう。今から楽しみである。

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