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2012年度の名局

棋王戦の終了に伴い今年度のタイトル戦も全て終了した。毎年、年度内で最も優れた将棋に名局賞が贈られるのだが、最有力候補なのは渡辺明王座-羽生善治二冠の王座戦第4局の千日手局だろう。拮抗した終盤で羽生二冠が△6六銀という絶妙手を指し、千日手に持ち込んだ将棋である。千日手局がここまで注目されたのは未だかつて無かったのではないか。

もちろんこの将棋も素晴らしかったが、私が最も名局だと思ったのは、王座戦第2局のほうである。こちらもファンの間でかなり話題になっていたが、第4局の△6六銀のおかげですっかり影が薄くなってしまっているのは残念である。

この将棋は羽生二冠の角交換振り飛車から始まった。渡辺竜王に穴熊に組まれて苦戦と思われたが、そこから絶妙な指し回しを見せる。

第1図はすでに115手目。大激戦になっている。先手は次に▲9二歩成~▲8四桂を狙っており、忙しい局面と思われたが・・・。

第1図

第1図より △3六歩 ▲2五飛 △3七歩成(第2図)

第2図

ここで△3六歩が驚愕の一手である。自玉が危険な状況で、あまりにも遅そうな攻めである。だがこれが好手であった。相手の攻めを催促し、持ち駒の入手を狙っていたのである。

第2図より ▲9二歩成 △7三玉 ▲9三と △9五銀 ▲8五桂 △6三玉 ▲7三香 △6一金(第3図)

第3図

先手は必死に後手玉に迫るが、最後の△6一金が好手。この手を指すとき、羽生二冠の手がかすかに震えていたようだ。勝ちを確信したのだろう。角を入手すれば、先手玉を寄せやすくなると読んでいる。また、手順に銀が9五に逃げたのも大事で、寄せに働いてくる。この辺り、無駄な手が全くないのである。

第3図より ▲7二香成 △5一金 ▲7三桂成 △5二玉 ▲4六桂 △8六歩(第4図)

第4図

そして第4図の△8六歩が詰めろで勝ちが決まった。角を手に入れたことで△8七歩成~△9六角の詰み筋が生じたのだ。また、先手が受けにまわろうとしても、3七にと金を作ったのが大きく、後手の攻めは切れない。

第1図からの寄せ手順は完璧であった。△3六歩で相手の攻めを催促し、手順に角を手に入れ、最後の△8六歩が詰めろになっている。この一連の構想は本当に素晴らしいと思う。個人的には今年度ナンバー1の将棋である。




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Author:gyan
30代の男です。棋歴は20年位で、アマ二段の免状をいただいております。居飛車党で横歩取りが得意。羽生善治先生の大ファンです。

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